チラシを作る人が、レイアウトの基本を知ることは、樹木の全体やイメージを見るのではなく、茂った葉や咲いた花や付けている果実の裏に隠れて見えない、幹や枝ぶりを知ることに似ています。
チラシのレイアウトの基本を作るということは、まず幹を、ついで枝を張ること、今回は、その骨格を、チラシを見る人の、心理学、または生理学として、ご提案してみたいと思うのです。
いやいや、それはなんだか違う、もっと即実践的に知りたいという人は、本屋さんに並んでいる、チラシづくりのハウツーものをお奨めします。
動物でも、背骨があって、骨格があって、人と、豹と、ウサギは違いますが、基本は同じで、要はデザインから入らないことで、骨と、人の生理学から入る、のも一興です。
チラシは、デザインの美学でも、アートなクリエイティブでもなく、セールスプロモーションのツールなのです。ということは、人がおカネを払って、モノやサービスを求めに来てくれる、という商業の手段、すなわち、心理や意識や動機をとらえるマーケティングなのです。
見る人の側から、チラシのレイアウトの基本を考えます。人の体、両手を使った時の距離と、目の動きを中心に考えます。チラシは、このような人間サイズの恰好で見られるのです。
チラシを両手で広げて、上から順番に読むように見ていく人はいません。
人は一瞬、チラシのトップを視界に入れます。だから、ここに店名、企業コンセプトが置かれます。
視線が最初に集中するのは、上1/3 の左寄り、だから、ここにセールのタイトルやキャッチフレーズ、そしてそれより早く見られる目玉商品群が置かれます。人は無意識にそれをやっています。
横書きの場合は、導線は、そこから中央に、右側に流れます。だから、その順に、目玉商品を置きます。(心理学的にも、チラシの下から順に見ていく人はいない、ということです。)
そして、導線は、ジグザグに、左から右、上から下へ流れていきます。
そのリズム感をデザイン的に誘うことが大事ですが、ところどころに、目を引きとめるアクセントや、気になる目玉商品があって、視線を滞留させることが肝心です。
だんだん視線が下の方に降りて行って、「これもあるのか」と、納得でいったん締めますが、食品スーパーの場合は、よく惣菜が置かれる場所です。(総菜は目玉の位置には置きません)
右下のエンディングは、見る人にはもう確かめなくてもわかっているはずの店名と企業ロゴです。
それを意識下で一瞬確認して、人の視線は、最初に視線がとらえたあたりに戻り、もう一度、ゆっくり降りてきますが、すでに、意識下での食品のニーズが顕在化され始めているので、ニーズにひっかかる商品で立ち止まり、キャプションを読み、値段を確かめ、認識の度合いを濃くして、モチベーションにつながります。
チラシのレイアウトの基本を、人の生理学のサイエンスとしてご提案しました。